生活相談員が果たす役割

デイサービスの中で相談業務の仕事を行っているのが生活相談員です。
しかし、これは利用者に対してこのようにすべきという具合に指示をするものではありません。

生活相談員の仕事は、利用者が何に困っているのか、困っていることをどうしたいのかを把握し、利用者自身にそれを理解、自覚させることです。
そのため、利用者の言葉から把握できた現状を整理して利用者に伝え、互いに共有することで利用者の気づきをうながすようにします。

加えて、利用者の持つ力を最大限に活かし、本人の特性に最も適した形で問題解決を目指します。
さらに、秘密を守り、信頼関係を築くことを意識するのが基本です。

そして、相談業務を行うにあたり、コミュニケーション能力が求められます。
それにはまず、利用者の問題の個別性を理解し、かつ、それが一人ひとりがもつ個性ということを認めることが大事です。

肯定的な感情も否定的な感情も自由に表現できるように、利用者の感情表出を大切にしながらコミュニケーションしていくようにします。
本人の固定概念や先入観を排除し、感情の意味を理解することや自尊心や価値観を否定することなく、ありのままを受け入れるようにすることが大事です。

本人と接するときには、価値観などの言動に対し、良い・悪いなどの判断をするような態度をとらないことも重要です。
そうすれば、利用者自身が自分の意思に気づき、自ら決定して行動できるようにスムーズな援助が行えます。